2015年3月9日月曜日

家具の仕上げ塗装について

仕上げ塗装には大きく分けて、オイル仕上げような木材表面に塗膜をつくらないタイプとウレタン塗装のような表面に塗膜をつくるタイプの2種類があります。今回はオイル塗装とウレタン塗装(どちらも透明塗料の場合)について書いていきたいと思います。

オイルフィニッシュについて

木に染み込み内部に塗膜を造るため、塗り込むと木の表面が濡れ色になり、木の手触りや木目の質感を最大限に生かしたまま美しい仕上がりになります。

健康や環境に優しい“ビボス”オイルワックスを愛用しておりますが、木目の美しさは格別です。市販の#600くらいの比較的目の細かいサンドペーパーとオイルさえあれば、補修も手入れも簡単にできます(突き板の場合はペーパーのかけ過ぎに注意!)。何度もオイルを塗り込んで上げることにより艶と光沢が生まれ、見違えるぐらい美しい仕上がりになります。

ただ、水気や熱には非常に弱く、多少のはっ水性はありますが、濡れたコップなどをしばらく置いておくと輪染みや変色ができる可能性があるので注意です。

また、マイペット等のアルカリ性のものを使用しての吹き上げは、オイル塗装を溶かしてしまい、シミになる可能性があります。気をつけましょう。

ウレタン仕上げについて

木の表面に塗膜をつくる塗装で、仕上げにより濡れ色の仕上がりになり、大変はっ水性の高い塗装になります。艶の具合は塗装する塗料の艶具合により変えられますが、艶全消しでもオイル仕上げよりかは表面には少し艶があるような仕上がりに。艶消しの透明塗料であれば木材の綺麗な木目を活かしつつ仕上げることが可能です。はっ水性が高いため、ダイニングテーブルやキッチンボードなどの水を使用する場面が多い場所に最適の塗装になります。

ただ、撥水性は高いものの下地が木材のため、長時間濡らしたままにしてしまうと木材が水気を吸ってしまう可能性がありますので、なるだけ水気は早めに拭き取りましょう。

欠点としては、鍋などの熱いものを直接置いてしまうと、塗装が白く変色してしまう可能性がある点があげられます。また、少しくらいの傷補修等であれば、同じ艶消しのウレタン塗装用のスプレー等で補修が可能なのですが、大々的な補修が必要な場合は、綺麗に仕上げるために塵や埃の無い、乾燥した場所での塗装が必要なため、自分での補修が難しいことです。もし、補修が必要な場合は購入した店舗や工務店等に一度相談してみましょう。

ナノクリアスフィニッシュについて

天然木の風合いを存分に味わえるよう開発された塗料。塗り込むと木部に染み込み木の表面が濡れ色になり、同時に表面に薄いガラス塗料をつくります。オイル仕上げに次いで木目の質感を最生かしたまま美しい仕上がりになる塗料です。

表面に塗膜はできますがオイルの良さを残しつつ、撥水性・耐摩耗性・防汚性が向上。施工性に優れメンテナンスが簡単なのが魅力的です。
また、ナノクリアス仕上げの家具はオイル仕上げよりもはっ水性はありますが、濡れたコップなどをしばらく置いておくと輪染みや変色ができる可能性があるので注意です。

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